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2025年05月23日

【東大FFP第25期】シン・ナベタン日記_DAY3

DAY3(2025年5月15日・16日実施)は「評価」がテーマでした。
ちなみに第17期の頃に書いていた「なべたん日記」DAY3は長編でした(笑)ご興味のある方はどうぞ。

〈主な内容の紹介〉

・今回はいきなり予習課題ルーブリックの構成要素を4つ、ルーブリックの適した活用例を1つ、それぞれ挙げてください」

・【定番の】DAY2の「ふりかえり」から紹介

・DAY2後のSlidoへの問い「前回のADDIEモデルやルーブリックの予習動画で感じたのですが、教師・生徒の両方で ”やるべきこと・求められていることを明確にする” ことが良い学びのコツなのでしょうか?」…はい、そうですね♪

復習ワーク「授業で扱った6項目について、説明してくださいと言われたらできそうですか?」
→学習者がその内容をどのように学んだか(授業者がどのように提供したか)によって、2週間後、記憶に残るものと残らないものが明確に違うことを、身をもって実感できる場でした❤️

・【定番の】DAY3「目的と到達目標」とコースの中での位置付け

 

■評価■

評価の意義
  成績をつけただけではない価値、評価はゴールではなくてスタート

・評価の方法と対象
  評価対象は目標に対応しているか

・2つの評価
  総括的評価:達成された学習成果の程度の把握を目的とする。合否判定。
  形成的評価:学習プロセスの改善を目的とする。学習活動の逐次修正につながるフィードバック。

・評価者は誰か?

・評価の評価
  信頼性:同じ集団に同質の試験を何回行っても同じ結果が得られる程度
  妥当性:用いる評価方法が測定対象となる能力や行動を測定できているか
  効率性:実施や採点が容易であるか

ワーク「評価のコンサルテーション」
→他人ごとは気づきやすい。それを自分ごとにしていく。

・評価後の行動と備え、不正行為への対応、テスト実施前のチェック

 

■ルーブリック■

・ルーブリック作成の価値

・ルーブリックの一般的な使い方

・ルーブリックによる学生の相互評価

・ルーブリックの構成要素と作成順序
  課題
  評価観点:課題が求める具体的スキル・知識
  評価尺度:達成のレベル
  評価基準:具体的フィードバック内容

ワーク「採点演習とルーブリック作成」
→ルーブリックのない状態での採点と、作成したルーブリックを実際に使っての採点を比較することで、ルーブリックの意義を実感する。

・ルーブリックのメリットとデメリットを考える

 

■まとめ■

・【定番】DAY3の授業デザイン、次回への課題案内 と ふりかえり

という13時00分~16時40分過ぎ(汗)でした。

 

【毎度のスタッフ目線の感想】
DAY3で学ぶ知識の肝は形成的評価。評価=成績・査定という総括的評価のイメージだけでなく、学習プロセスを逐次改善するフィードバックとして評価観が大事だと考えます。形成的評価を可能な限り授業の中に織り込んでいけると、学習者のモチベーション向上、そして学び方を学ぶという生涯学習にも通じる教育目標を達成することにもつながると思います。評価の意義を捉え直すことで、授業者と学習者の関係にもより良い変化が期待できます。そして、教員の働き方改革という点で、信頼性・妥当性のみならず効率性は強く意識しておきたい観点だと思いました。
ルーブリックについては、完成形を求めるのではなく、授業者と学習者がコラボレートして、ルーブリック自体を育てていくという感覚を大切にしたいですね。

今回の授業では、授業者と学習者の関係、特に、授業者の在り方という点で、大切な学びがあったと思います。
ではまた。

大学総合教育研究センター
学術専門職員・鍋田修身(なべたおさみ)

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