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【レポート】UTokyo Global FFDP 第2期:DAY 3

2023年6月6日(火)にUTokyo Global FFDPの第3回(DAY 3)をオンライン形式で行いました。今回のトピックは「評価とフィードバック(assessment, evaluation and feedback) 」でした。以下、セッションの重要な場面(ハイライト)をご紹介します。

 

DAY 3 のハイライト

まず、受講者の学習過程と学習成果について明確に焦点を当てるため、以下の方法を使用しました。

  • a) 授業の異なる場面で、同じまたは類似の質問に対する受講者の回答を比較

  • b) 受講者が事前に作成した質問を活用し、教授・学習法、ルーブリックの使用について学んだことを確認

また、授業の中で、多肢選択式問題を作成するためのフィードバックやアイデアについて議論しました。その中で、certainty-based marking/confidence assessmentについて紹介されました。これは、学習者が各質問に対してどの程度自信を持って回答しているかに基づいて、各回答に対して点数を割り当てるというものです。

以下のスライドで使用されている画像は、次の文献からの抜粋です: Wu, Q., Vanerum, M., Agten, A., Christiansen, A., Vandenabeele, F., Rigo, J. M., & Janssen, R. (2021). Certainty-Based Marking on Multiple-Choice Items: Psychometrics Meets Decision Theory. Psychometrika, 86(2), 518-543.

今回のもう一つのハイライトは、受講者が教育・学習ストラテジーとしてスピードデート(speed-dating)を経験学習(スピードデートを体験しながら学ぶこと)を通して学習したことです。オンライン上でこの手法を行うのは難しいことですが、最後に参加者の笑顔が見られたので良かったです!

今回の授業では、(授業前に数本のビデオを視聴後)受講者の学習をもとに、グループに分かれて、グループワークを評価するためのルーブリックの作成について話し合い、評価のさまざまな性質や目的に関する主要なアイデアをまとめた表を作成しました。

最後に、質の高いフィードバックの特徴について、参加者とアイデアを出し合いました。

授業の最後に、次回の授業の案内と、それまでに提出する課題について確認しました。

DAY 4以降も、UTokyo Global FFDPの新しいレポートをどうぞお楽しみに!次回の授業は対面です!

 

エルバス・ガブリエル博士 (講師・特任准教授)

河上愛梨(スタッフ・学術専門職員)

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【レポート】UTokyo Global FFDP 第2期:DAY 2

2023年5月30日(火)にUTokyo Global FFDPの第2回(DAY 2)をオンライン形式で行いました。今回のトピックは「教授&学習方法・方略・技法(teaching and learning methods, strategies and techniques) 」でした。以下、セッションの重要な場面(ハイライト)をご紹介します。

 

DAY 2 のハイライト

授業では、まず前回のDAY 1の内容を、参加者の「学んだこと」に対する回答を使いながらまとめました。この回答は、DAY 2までに受講者の方々に提出していただいた、振り返りの記述課題を通じて得られたものです。

また、ChatGPTを使って、授業評価手法classroom assessment technique, CAT)を作成しました。AIに完全には正しくない説明をさせることで、ChatGPTが生成した説明を再検討しながら「反転授業」について議論しました。

経験学習(ジグソーの経験を通じてジグソーを学ぶなど)を用いて、さまざまな教授・学習技法を学びました。シンク・ペア・シェア(Think-Pair-Share)、ジグソー法(Jigsaw)、ギャラリーウォーク(Gallery Walk)、フィッシュボウル(Fishbowl)の4つの技法を学びました。写真はブレイクアウトルームの様子です。

その後、クラス全員で教授・学習ストラテジーについて話し合い、意見を共有しました。

授業の最後に、受講者が自分の学習効果を継続的に把握するための方法を提示しました。オンラインフォームに記入してもらい、その結果を次回のDAY3で考察します。

DAY 3以降も、UTokyo Global FFDPの新しいレポートをどうぞお楽しみに!

 

エルバス・ガブリエル博士 (講師・特任准教授)

河上愛梨(スタッフ・学術専門職員)

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【レポート】UTokyo Global FFDP 第2期:DAY 1

2023年5月16日(火)にUTokyo Global FFDPの第1回(DAY 1)をオンライン形式で行いました。今回のトピックは「学習の科学(The science of learning)」でした。

授業の中では、以下に示すセッションの重要な場面のまとめを「本日のハイライト」と題して、参加者の方々にその日の授業やワークの成果を思い出していただくために共有しています。これらのハイライトは、授業で出てきたアイデアや関心を持たれるような他の関連する側面についてより詳細に説明する「フォローアップ/フィードフォワード文書」に添付されています。

DAY 1 のハイライト

受講者は授業前の予習として見た動画の内容をもとに、学習の科学についての重要な側面について共有し議論しました。(本講座は全体として反転授業で構成されています。)

UTokyo Global FFDPでは、コースが始まる前に「事前調査(initial survey)」を実施しています。この調査の目的は、事前に受講者の考えや関心、ニーズを把握すること、またそれに合わせて授業の内容を調整することです。授業では、受講者の新たな学習成果を可視化するために調査の結果を使用しながら、学習の科学に関するこれまでの考えと実用的意義について議論しました。

授業では、「足場かけ(Scaffolding)」のアイデアについても議論し、そのアイデアに基づいて、学習に寄与できるようなコースやクラス設計において留意すべき点についても共有しました。

教員の仕事を「円滑にすすめる」ようなChatGPTといったチャットボットの活用についても議論されました。例えば、学生の成果物について要約することなどに使うことができます。(ただし、学生と彼らの学習に潜在的な危険性がなく、教師が慎重に検討した場合に限ります。)

最後に、学習者中心から教員中心のアプローチまでさまざまな選択肢について議論し、教育方法の一つ「ディレクト・インストラクション(direct instruction)」の考え方についても議論したことも、このセッションのハイライトでした。

DAY 2以降も、UTokyo Global FFDPの新しいレポートをどうぞお楽しみに!

 

エルバス・ガブリエル博士 (講師・特任准教授)

河上愛梨(スタッフ・学術専門職員)

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【開催報告】UTokyo FD Open「Course & Syllabus Design」「Class Design & Microteaching」

UTokyo FD Openの2つのワークショップ「Course & Syllabus Design」と「Class Design & Microteaching」が2023年3月30日と31日にそれぞれ開催されました。

今回のワークショップは本郷キャンパスで開催され、「Course & Syllabus Design」では18名、「Class Design & Microteaching」では10名が参加しました。所属、職位、分野、出身地域など多様な参加者にお集まりいただきました。

 

UTokyo FD Openの詳細は、こちらから。

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「インタラクティブ・ティーチング」リーフレット公開

この度、Courseraで公開中の無料オンライン講座「インタラクティブ・ティーチング」のリーフレットを作成いたしました。

  • 本リーフレットでは、講座の魅力や構成・受講方法、イベント情報など、「インタラクティブ・ティーチング」の様々な情報をわかりやすくまとめています。
  • また、講座のマスコットキャラクター「イタルくん」の写真を随所に入れ、カラフルな色使いにすることで、明るく親しみやすいリーフレットを目指しました。

 

リーフレット(現物)をご希望の方は、utokyo_fd[at]he.u-tokyo.ac.jp([at]を@に変えてください)までご連絡ください。

多くの方々に本リーフレットをご覧いただき、本講座が今後も様々な教育現場で活用されていくことを願っております。

本講座の受講登録、詳細の確認はこちら(Coursera「インタラクティブ・ティーチング」)

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【講座の概要】

  • ■目的:学習者が主体となるような「インタラクティブな学び」を促す教育のための知識・スキル・工夫を修得すること
  • ■使用言語:日本語・英語
  • ■担当講師:東京大学 栗田 佳代子 他
  • ■受講料:無料(ご希望の方には有料で修了証の発行が可能です。)
  • ■内容:本講座は全8週間でデザインされており、各回が、ナレッジ・セッション、スキル・セッション、ストーリー・セッションの3部によって構成されています。各週の内容は以下の通りです。
  •  Week 1 アクティブ・ラーニングについて知ろう
  •  Week 2 アクティブ・ラーニングの技法
  •  Week 3 学習の科学
  •  Week 4 90分の授業をデザインしよう
  •  Week 5 もっと使えるシラバスを書こう
  •  Week 6 学びを促す評価
  •  Week 7 キャリアパスを考える 1~大学教員としてのあり方~
  •  Week 8 キャリアパスを考える 2~ポートフォリオの利用~

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  • 【本件に関するお問い合わせ先】
  • 東京大学大学総合教育研究センター
  • 河上愛梨
  • E-mail: utokyo_fd[at]he.u-tokyo.ac.jp([at]を@に変えてください)

 

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ワークショップ・シリーズ「UTokyo FD Open」開講のお知らせ

ご所属の機関や組織を問わず教育力向上にご関心のある方々を対象に、東京大学大学総合教育研究センターが新たに開講する無料のワークショップ・シリーズ「UTokyo FD Open」についてご案内いたします。

主な内容は添付のパンフレットに記載しておりますが、概要は以下の通りです。

  •      ■  内容:UTokyo FD Openは、教育力向上に関心のある方を対象とした、教育・学習に関する重要なトピックを取り扱うワークショップ・シリーズ。ワークショップではディスカッションと演習を重視しています。
  •      ■  言語:英語
  •      ■  参加者と修了証:教育スキルの改善にご関心のある方なら、ご所属やご身分に関わらずご参加いただけます。(但し、大学教育にご関心のある方が優先となりますこと、ご了承ください。)参加者は修了証を取得できます。
  •      ■  場所:東京大学で対面実施(予定)
  •      ■  参加費:無料

 

UTokyo FD Openは、今年20233より、当センター特任准教授で当プログラムの設計者であるエルバス・ガブリエル先生による下記2つのワークショップの開催からスタートします。

  •      ■  コース&シラバスデザイン
  •      ■  クラスデザインと模擬授業

 

ご興味のある方は、ぜひお忘れなく下記リンクよりご応募ください。(リンク先にて、日程やワークショップの詳細についてご覧いただけます。)

https://forms.office.com/r/WevMicbDQn

UTokyo FD Openに興味のありそうな方をご存知でしたら、ぜひこの情報をご共有ください。また、本プログラムのワークショップや年間を通じて開催されるその他のワークショップについても、随時お知らせいたします。

ご不明な点がございましたら、utokyo_fd@he.u-tokyo.ac.jp までお気軽にご連絡くださいませ。

ご覧いただきありがとうございました。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

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エルバス ガブリエル特任准教授の新しい論文が掲載されました

当センター特任准教授のエルバス・ガブリエル博士が、ジャーナルEducación Medicaに新たな論文「Training and professional development through the Japanese approach of Lesson Study. Principles for its design and application(日本的手法の「授業研究」を通じた研修と専門能力開発:その設計と適用のための原則)」を掲載しました。

記事の全文は下記リンクからご覧いただけます。

https://doi.org/10.1016/j.edumed.2022.100784

この論文は、保健科学の教員の研修と専門能力開発への提案として、授業研究を実施するための9つの原則を提示しています。これらの提言は、文献による示唆と、保健科学分野の教員たちと取り組みを実施してきた著者自身の実践的な経験に基づいています。

エルバス特任准教授の研究内容についてはこちら↓

 

 

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Coursera「インタラクティブ・ティーチング」無料公開中

東京大学 大学総合教育研究センターが展開するオンライン講座「インタラクティブ・ティーチング」が、大規模公開オンライン講座のプラットフォームであるCoursera(コーセラ)にて無料で公開されています。

本講座の受講登録、詳細の確認はこちらから。

2021年4月にCourseraで公開されて以来、国内外延べ2600名以上にご受講いただき、100名以上の修了者を輩出しています。また、講座の総合評価は、5つ星評価で★4.8と大変ご好評いただいております。

本講座は、将来大学の教壇に立つ可能性のある大学院生や、現在そのような役割を担っている大学教員のみならず、初等教育・中等教育の先生方や企業の人材育成部門の方々など、「教えること」に携わるすべての方に向けた内容となっています。

本講座はご自身のペースで学習を進められますが、3日間の対面集中講座「リアル・セッション」など、リアルタイムでともに学び合うワークショップの開催なども随時企画・運営を行っております。(今年9月に開催されたリアル・セッションは盛会のうちに終了いたしました。当日の様子は下記リンクをご覧ください。)

【開催報告】Coursera「インタラクティブ・ティーチング」第1回リアル・セッション~DAY1~
【開催報告】Coursera「インタラクティブ・ティーチング」第1回リアル・セッション~DAY2~
【開催報告】Coursera「インタラクティブ・ティーチング」第1回リアル・セッション~DAY3~

是非講師、スタッフ、および他の受講者の方々との交流を楽しみ、一緒に学習している感覚を共有しながらご利用いただけると幸いです。

さまざまな大学・分野・領域の方々とインタラクティブな学びを体感しながら、「教える」ということについて考えてみませんか?皆様のご参加をお待ちしております。

 

【講座の概要】

  • ■目的:学習者が主体となるような「インタラクティブな学び」を促す教育のための知識・スキル・工夫を修得すること
  • ■使用言語:日本語・英語
  • ■担当講師:東京大学 栗田 佳代子 他
  • ■受講料:無料(ご希望の方には有料で修了証の発行が可能です。)
  • ■内容:本講座は全8週間でデザインされており、各回が、ナレッジ・セッション、スキル・セッション、ストーリー・セッションの3部によって構成されています。各週の内容は以下の通りです。
  •  Week 1 アクティブ・ラーニングについて知ろう
  •  Week 2 アクティブ・ラーニングの技法
  •  Week 3 学習の科学
  •  Week 4 90分の授業をデザインしよう
  •  Week 5 もっと使えるシラバスを書こう
  •  Week 6 学びを促す評価
  •  Week 7 キャリアパスを考える 1~大学教員としてのあり方~
  •  Week 8 キャリアパスを考える 2~ポートフォリオの利用~

 

【本件に関するお問い合わせ先】

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エルバス ガブリエル特任准教授の新しい論文が掲載されました

当センター特任准教授のガブリエル・エルバス博士が、International Journal for Academic Developmentに新しい論文「学術開発者の仕事の一部としての広報活動―日本の大学における私たちの役割についてのヴィネット」を掲載しました (https://doi.org/10.1080/1360144X.2022.2122474)。

記事の全文は以下のサイトでご覧いただけます。

https://www.tandfonline.com/eprint/VZYAQ8JVBETABQEDTDSD/full?target=10.1080/1360144X.2022.2122474

この論文は、本誌が開始した新しい形式(ヴィネット)に対応したもので、高等教育における学術開発者の役割と仕事をいかに定義するかという特集号に選ばれました。本論文は、文脈によっては見えづらい広報活動が、日本の学術開発者の仕事の本質的な部分であり、日々の仕事に大きな影響を与えていることを、ヴィネットの形で説明しています。

 

エルバス特任准教授の研究内容についてはこちら↓